生理痛(月経痛)
症状
生理の始まる1~3日前から始まり、2~3日続く下腹部のずきずきする重い痛みで腰から太ももに響きます。
ときには吐き気、下痢、頭痛やめまいを伴うこともあります。
成因
生理の時に子宮内にたまった経血を押し出す際に産生されるプロスタグランジンという物質が痛みを引き起こします。
原因となる疾患
思春期の生理痛は年齢とともにまた妊娠出産によって軽くなります。
生理が多い(過多月経)って
どれくらいのことなの?
- 生理用ナプキンやタンポンを1時間ごとに替える、あるいは夜中に起きてナプキンを替えるほどの出血がある
- 1週間以上出血が続く
- 経血の大きなかたまりが出る
- 経血がコントロールできず日常生活に支障が出る
- 生理中に出血のため倦怠感や息切れがする
上記内容にあてはまりませんか?
私って生理が多い?(過多月経)などお悩みの方は、ラ・クォール本町クリニックへご相談ください。
下腹部が痛い、痛むのが
へそより下に痛みがある
女性の下腹部痛は婦人科、消化器科、泌尿器科、皮膚科など多面的に診断することが必要です。
急性の下腹部痛
20歳代~30歳代に多いのは、子宮内膜症・子宮腺筋症、子宮外妊娠(異所性妊娠)、骨盤腹膜炎・卵管炎などです。
そのほか、急性胃腸炎、卵巣腫瘍の捻転(ねじれ)や破裂、骨盤内出血、急性虫垂炎など多彩な疾患がふくまれます。
- 性活動のある女性で発熱があるとまず骨盤腹膜炎を含む骨盤内炎症性疾患(PID)を疑います。
- 側腹部に放散する鋭い痛みは尿管結石の可能性があります。
- 数日前から皮膚の痛みだけがつづく帯状疱疹の可能性があります。
- 40歳代半ば~50歳代で便秘がちの人は、大腸憩室炎の可能性もあります。
繰り返すあるいは
慢性の下腹部痛
子宮内膜症・子宮腺筋症、子宮筋腫、排卵痛、卵巣嚢腫などの可能性があります。
診断
血液検査、妊娠検査、経腟超音波検査などを行います。
治療
各疾患に応じた治療を行います。
性交痛
膣入り口の痛み
膣のうるおいが足りない
主な原因には、前戯が不十分の他に、閉経や産後・授乳中のエストロゲンホルモンの不足が指摘されています。
抗うつ薬、降圧薬、鎮静薬、抗ヒスタミン薬、経口避妊薬などの薬剤により性欲が減退するためにうるおいがなくなることもあります。
外傷など
事故、手術、分娩時の会陰切開などが原因になる事があります。
炎症や皮膚の異常
膣や尿道口付近の炎症や皮疹など原因になる事があります。
膣けいれん(膣けい)
膣の出入り口周辺に存在する筋肉が、自分の意図とは関係なく収縮をしてしまう状態です。
先天奇形
膣無形成など生まれつきの解剖学的な奇形です。
膣の奥の痛み
子宮内膜症、子宮腺筋症、卵巣嚢腫、骨盤腹膜炎、子宮脱、子宮後屈、子宮筋腫、膀胱炎、過敏性腸症候群、骨盤底機能障害、痔疾などが原因です。
子宮摘出術後、放射線・化学療法後などの状態でも痛みの原因になります。
心理的要因
性交痛には心理的要因が大きいといわれています。
不安・うつ状態、パートナーとの人間関係がうまく作れないなどのために、性欲がわかず性交が苦痛になることがあります。
日常生活で強いストレスに直面すると骨盤底筋が緊張して性交痛の原因になります。
若年期での性被害の経験や、妊娠・出産によるトラブル、家庭の問題が複雑に影響して性交の拒否が性交痛として表われている場合です。
このような場合は婦人科では解決がむずかしくカウンセリングを受けることをおすすめします。