当院の胃カメラ検査の特徴
- 日本消化器内視鏡学会指導医が行います。
- 鎮静剤を使って眠っているうちに終わります(個人差があります)。
- 月・火・木・金は10:00から。
午後も検査を受けられます。
こんな方におすすめ
- 胃痛、胃もたれなどの症状がある
- ピロリ菌がいるといわれた
- バリウム検査(胃X線検査)で慢性胃炎といわれた
- 症状はないが定期検査をしたい
X線検査(バリウム)
とのちがい
- 胃粘膜の色調や微細な凹凸を認識できるので、早期胃がんなど開腹手術せずに内視鏡治療ができる小さい病変を見つけやすい。
- 粘膜のびらんやポリープなどの病変を見つけたらその場で生検して病理検査が可能。
- 放射線被ばくがゼロ。とくに小児や将来妊娠を希望する女性は無用な被ばくは避けたいので胃カメラを強くおすすめします。
※女性で吐き気や胃液があがるなどの症状は「胃の病気」でなく「妊娠」であるかもしれないのでバリウム検査はやめましょう。
使用機種
当院では富士フィルムメディカル社製上部消化管内視鏡(電子内視鏡EG-L580NW)直径5.9mm を使用しています。
胃カメラを楽に
うけていただくために・・・
鎮静剤(静脈注射)
鎮静剤(静脈注射)を使用して傾眠状態(浅く眠っているが呼びかけると反応できる程度)でおこないます。ほとんどの方は気がつくと検査が終わっているという感じですが個人差はあります。ふだんから飲酒量の多い方や心療内科の薬を多く服用している方は鎮静が効きにくい傾向はあります。また鎮静剤は手術のときに行う全身麻酔(人工呼吸器を使う)とは違います。
経口経鼻
経口(口からカメラを入れる)と経鼻(鼻から)を選択できますが当院は小顔の女性患者さんが多いので鼻の穴も小さくてカメラが通りにくいため経口を選ぶ方がほとんどです。
胃カメラの流れ
来院からクリニックを出るまで1時間~1時間半程度です。カメラ検査自体は5分くらいです。
1予約
予約(電話06-6125-1250)で承ります。
2ご案内
日程・時間が決まったら、前日・当日の検査概要の説明と前日当日の準備についてご案内します。
血をさらさらにする薬を服用している方は薬の飲み方について前もって主治医に相談してください。
3当日
- 飲食は検査開始の6時間前までに済ませてください。
- 水・お茶は検査の2時間前までは大丈夫です。
- 高血圧の薬はふだんどおり服用してください。
- 女性のマニキュア、口紅は落としてネックレス、イアリング、指輪、腕時計ははずしてください。
- クリニック入室前にお手洗いを済ませてください。
4入室・検査
- 医師、看護師による検査の説明があります。
- 胃をきれいにする薬を服用していただきます。
- ベッド上にあおむけに休んで点滴・注射ルートを確保(静脈注射用)します。
- 手指に経皮酸素モニター(パルスオキシメーター)、上腕に自動血圧計を装着します。
検査の前・中・後を通じて経皮酸素濃度、脈拍、血圧を管理します。
(緊張するかもしれませんが、当院看護師が優しく声かけしますのでご安心ください。) - 左側臥位(左下横向き)になりマウスピースとバイトブロックを口に装着します。
- 口周りが汚れないようにタオルと防護用シーツで覆います。
- あらかじめ確保したルートから胃の動きをやわらげる薬、引き続き鎮静薬を注射します。
さあ、検査が始まります。
鎮静薬で眠くなり遠くで医師・看護師の声かけが聞こえます。
効き方には個人差があり、気がつくと検査が終わっていて後からなにも覚えていない人も多いですが、ふだん酒量の多い方や向精神薬を服用中の方は効きにくい傾向があります。
- 食道→胃→十二指腸→胃→十二指腸の順に観察し必要に応じて生検
(組織の一部を小さい鉗子で採取する)、ピロリ菌検査(迅速ウレアーゼ試験)を行います。
検査そのものは5分くらいで終わります
- 検査終了時に、注射薬で鎮静を覚まします。
5検査後
- 別室に移動してしっかり歩けるようになるまで(10~30分)休みます。
- 医師から検査結果の概要説明を行います。生検した場合は約10日後に来院していただきます。オンライン診療でも結果説明は可能です。
- 看護師より検査後飲食の説明があります。
- 検査終了後30分経過して、水かお茶を飲んでむせなければ食事していただけます。
生検した場合、当日は飲酒や香辛料の強い食事は避けてください。
鎮静剤を使った当日は、自動車・自転車・バイクなどの運転はできません。
(お疲れさまでした!)
胃カメラ検査の費用
(3割負担の場合)
内容 | 費用(概算) |
---|---|
胃内視鏡検査 | 15,000円程度 (3割負担の場合) |
*鎮静には別途費用がかかります。
ピロリ菌について
いつ、どのように
感染するのか?
ピロリ菌は免疫力が低く胃酸酸度や分泌量が少ない、5~6歳までの幼児期に経口感染するといわれています。経口感染のもとは井戸水などの生水やピロリ菌に汚染された食物などです。大人になってから例えば、キスしたり鍋料理を一緒につついたりすることで感染することはほぼないといわれています。
成人でも大量に生水を飲んだりしてピロリ菌の急性感染の症状として胃痛などが起こることは稀にありますが、感染は一過性に終わることが多いです。
家族内感染の可能性は?
幼児期に胃内に侵入したピロリ菌はそのまま住み続けて慢性胃炎 (萎縮性胃炎)に移行していくこともあります。
ということで小さいお子さんに口移しで食べ物を与えたりすることはやめましょう。
ピロリ菌がいるとどんな病気になりやすいのか?
胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃(過形成性)ポリープ、胃 MALT リンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、難治性じんましんなどはピロリ菌により引き起こされると考えられています。
ピロリ菌の検出方法は?
内視鏡を必要
迅速ウレアーゼ試験、鏡検法
内視鏡を必要としない
尿素呼気試験、抗ピロリ抗体測定(血清、便、尿)ただし、どの検査も絶対ではなく複数の検査を組み合わせると診断の精度があがるといわれています。
ピロリ菌の除菌(治療)方法は?
プロトンポンプ阻害剤 (PPI)という胃薬1種類と、サワシリン、クラリスの2種類の抗生物質を1週間内服することで1回目の除菌(一次除菌)で70~80%が除菌に成功します。
一次除菌が失敗した場合、クラリスを”フラジール”という抗生剤に変更した二次除菌を行います。二次除菌の成功率は90数%です。
ピロリ除菌で
気をつけることは?
飲酒、喫煙で除菌率が低下したり薬の副作用が出たりするので除菌中の1週間は禁酒、減煙をしてください。